林田茉優さんは誰？どんな人？
林田茉優（はやしだまゆ）さんは、創業130年以上の無添加かまぼこメーカー「吉開（よしがい）のかまぼこ」の代表取締役社長兼「CON」代表。大学時代に受講したベンチャー起業論がきっかけで事業承継に興味を持つ。大学四年生の時、後継者問題に関するゼミの調査でたまたま訪問した「吉開のかまぼこ」との出会いが人生を大きく変えることになります。
そんな、世代を超えて繋がった奇跡の出会いと吉開の再建物語が、2022年9月19日放送の「激レアさんを連れてきた。（日テレ）」に取り上げられました。
2025年には127万社が後継者不足になると言われ、日本経済にとっても大きな問題となっています。近い将来、訪れるであろう後継者不足による大廃業時代を解決するためのヒントとなるか！？
※吉開のかまぼこは福岡県みやま市で1890年（明治23年）に創業。3代目社長の吉開喜代次さんが、それまで業界で不可能とされていた完全無添加のかまぼこの製造に成功。皇室への献上実績や農林水産大臣賞や九州福岡おみやげグランプリなど数々の賞に輝いた日本の匠企業。
林田茉優さんの経歴
生年月日：1997年1月8日生まれ
出身地：福岡県太宰府市
高校：精華女子高等学校卒業(吹奏楽部)
大学：福岡大学経済学部卒業
大学時代に受講したベンチャー起業論がきっかけで事業承継に興味を持った林田さん。
時を同じくして、吉開のかまぼこは業績黒字で、多くのファンがいたにも関わらず承継者不在の為、休業に追い込まれていました。
後継者不足問題を解決したい当時大学四年生の林田さんと孫ほど歳の離れた吉開さんは、偶然の出会いをきっかけに、無添加かまぼこを世に残したい一心で共に歩み始めます。
まず最初に着手したのは、M＆A（どこかの会社に吉開のかまぼこ事業を買い取ってもらい継続させる手法)。林田さんは50社以上の企業に打診し、ようやく見つかった思ったら・・
近隣住民の方から「工場稼働に関して油の煙や排水の臭いが気になる」という声が噴出。
M＆Aは残念ながら土壇場で流れてしまいます。
万事休す・・
廃業に向けて手続きが進んでいた、そんなある日。
「かまぼこを作りながら死ねたら幸せなのに」
吉開さんの悔しさいっぱいの言葉。
その言葉に心を打たれた林さんは、「最後のチャンスだと思ってもう1回頑張りませんか？」と伝え、自ら反対していた住民との交渉に足しげく通います。
何度も交渉を重ねていくうちに、相手の態度は徐々に軟化。最後は応援してくれるところまで関係性は改善し、工場を再開させられる段階まで漕ぎ着けることに成功。
惜しまれつつ休業に追い込まれた吉開のかまぼこは、3年半ぶりに生産を再開。
その後、無添加かまぼこの味と品質に惚れた福岡のIT企業「フロイデ」に譲渡が決まり、同時に林田さんはCEO(代表取締役)に選出されます。
林さんをCEOに選出した理由は「事業への思いが一番強いのは林田さん、そして周りを巻き込んで良い方向に持っていけるのは林田さんしかいない」から。
こうして、2021年12月、世代を超えた後継者問題は無事解決。M＆A（親族外承継）という新しい形で吉開のかまぼこは大復活を遂げることになります。
おじいちゃんと孫娘ほど歳の離れた二人が世代を超えて解決に導いた後継者問題。このストーリーには、今後日本が直面する後継者不足の大廃業時代を解決するための何らかのヒントが隠されている気がします。
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